ご近所あれこれ

人口50万人以上の中核都市に住んでいる。大都会と同様にご近所様とのコンタクトは殆ど無い。でも、リタイアしてから20年も同じ場所に住んでいるので、近所の状況はほどほど分かる。向かいの家は長野に転勤で今は旦那の母親が住んでいる。左隣りの若夫婦は子ども好きで4人の子持ち。奥さんはバスケが上手い。裏の家の旦那はパーキンソン病でリハビリ通い。斜め裏の旦那は毎日デイケア通い。そして右隣は司法書士。息子が一人いる。毎朝定時に、親と子どもが別々の自動車で出勤する。昔は、子どもの荒れた声が聞こえたこともあったが、今ではすっかり成長し、親と同じ司法事務所に勤めているようだ。毎日8時に出発するが、午後5時前には必ず帰宅する。当初は、仲の良い親子だな、子どもも順調に育っているのだなと思っていた。でも、子どもの成長ってこれで良いのだろうかと疑問が湧いてきた。若い男が、午後5時前に帰宅して何をしているのだろうかと。翻って自分との対比を考えたのだ。自分は定時に帰ったことなど無い。職場は、勉強の場であり、修行の場であった。だからこそ、定時後の職場は勉強のチャンスだった。一体、この隣に子どもは、帰宅後に何をしているのだろうか。せめて司法試験の勉強をしていると言ってほしい。でも、その気配は感じられない。今日もゆったりと時が過ぎてゆく。