ムスリムフレンドリー

今日でコロナの水際対策が終了し、インバウンドが戻ってくる。ムスリムの人気観光先は岐阜県だという。2013年に東南アジア諸国からの観光ビザ発給要件が緩和されて10年。国民にムスリムが多いマレーシアとインドネシアの訪日客が増えている。当初はイスラム教の教義に沿った食事など「ハラル」への対応が話題の中心だったが、食事以外でも出来る範囲で配慮する「ムスリムフレンドリー」の考えが徐々に浸透しているようだ。高山市では地元企業が中心になって14年に「飛騨高山ムスリムフレンドリープロジェクト」を開始。今では具材や調味料をハラル対応にした高山ラーメンや「ハラル飛騨牛」が味わえる飲食店も増えている。多くの宿泊施設も食事などへの配慮を徹底。英語のパンフレットには20カ所以上のムスリム対応施設が掲載されている。ハラル対応のしょうゆや酢を用意し、店内に礼拝スペースもある。何故岐阜はムスリムフレンドリーになったのだろう。人は元来理解し難い相手を敬遠するものだ。一般の日本人は外人との付き合いが苦手だ。でも、高山市は外人の超人気観光地。外人に馴れているのが特徴だ。しかも、訪日客数の伸びが期待出来るムスリムに焦点を当て、街全体でオモテナシを図ってきた。観光立国を目指す日本にとって、最高のお手本となっている。