札幌五輪招致GOはレトリック

札幌市長選で無所属(立民推薦)の秋元現市長が3選を果たした。得票数は458,221票で全投票数の56%を獲得した。因みに、札幌市の有権者数は1,688,048人だったが、投票率は51%で、過去2番目の低さだった。 この市長選は、2030年冬季五輪・パラリンピックの招致が最大の争点になった。秋元氏は「札幌の街を世界に知ってもらうために」と観光振興に絡めて招致活動に理解を求めた。子ども医療費や保育料の無料化の対象拡大なども公約として掲げた。立民や新党大地の推薦に加え、国民民主、自民、公明の地方組織も支持に回った。共産党を除く全党が支援したのだ。この選挙の結果、2030年か2034年に冬季五輪を招致する活動が息を吹き返し始めたとのこと。でも、確か五輪汚職が騒がれていた先日までは、札幌市民の半数以上が招致に反対していた。半数といえば84万人だ。この選挙で秋元現市長に票を入れた人は46万人。84万人以上が反対しているのに、その半数の票しか得られなかったのに招致活動を進めるという。これはレトリックだ。市長選と五輪招致の是非は別物だ。本気で招致したのであれば秋元市長は、改めて市民に是非を問うべきだと思う。いつの世も選挙には、この種のレトリックが付きまとっているものだ。