レアアースフリーな高性能磁石

自動車のEV化が進み、益々モーター用の高性能磁石の需要が高まっている。でも、ネオジムやジスプロシウムなどのレアアースは資源が限られ高価なため、レアアースフリーな高性能磁石が求められ続けてきた。ところがこの度デンソーを主体とした東北大学、筑波大学の産学連携グループが、レアアースフリーな高性能磁石を開発したとのこと。鉄とニッケルが原子レベルで規則配列したFeNi超格子磁石材料だ。FeNi超格子は、1960年代に鉄隕石中から発見されたが、工業的に作ることが出来なかった。デンソーは、FeNiランダム合金の粉末を窒化して規則化したFeNi窒化物を合成した後、水素ガスで窒素を引き抜くことにより、原子レベルで規則配列したFeNi超格子磁石を工業的に製造する方法を開発したという。磁石性能はネオジム磁石並みが可能とのこと。あと5~10年で実用化されそうだ。まさに夢の高性能磁石と言えそうだ。