コロナワクチンの大量廃棄

コロナワクチンには賞味期限がある。先進国で一般的なワクチンの使用期限は6~7ヶ月と短い。先進国が大量に在庫を溜め込んでも、全量を使用することは不可能だ。賞味期限切れのワクチンは焼却処分されることになる。欧米では年末までに2億回分超が、日本でも1億回分が期限切れとなる見通しとのこと。ところが一方で途上国にはワクチンが行き届いていない。日本は現在、約5億6000万回分のワクチンを契約・購入している。日本の人口は1億3000万人で、全国民が2回接種しても2億6000回分。3回目のブースター接種を考慮しても、5億6000万回分のワクチン確保はどう見ても行き過ぎだ。使用期限が2ヶ月を切ると、コールドチェーンが未整備な途上国への寄付は難しくなる。結局日本は1億回分を廃棄することになるのだ。先進国が過剰にワクチンを確保することはエゴそのもの。欧米も日本もエゴの塊と言える。しかも日本の内閣官房は、有効期限など考慮していないという。過剰在庫といい有効期限無視といい、内閣官房の杜撰さが際立っている。