五輪教の念仏

代々木公園の木々が伐採され、中止を求める声が広まっている。東京五輪のパブリックビューイングやイベントを行なう会場の設置作業だという。コロナが流行する前の計画では1日3万5000人の来場者を見込んでいたとのこと。政府や東京都の言うステイホームとは全く逆行している。コロナで有ろうが無かろうが、計画通り突っ走る政府・都の姿勢を表す典型的な出来事だ。橋本五輪組織委員会長は「これから皆さんの声を聞くことが必要なのかと思う」と流暢だ。決して「聞く」とは断言しない。来場者を半減すれば良い程度に考えているのだろう。何事も計画通り進む。五輪中止を求める声に対し、首相も都知事も五輪委員長も五輪相も声を揃えて「安全安心な五輪にする」と言うが、その根拠は全く示さない。そこで分かった。「安全安心な五輪にする」は彼等の念仏なのだと。法然上人は念仏を唱えれば誰でも極楽浄土に往生出来ると諭した。彼等は「安全安心な五輪にする」と言うだけで、五輪は開催にこぎ着けると信じている五輪教の教徒なのだろう。