目の上のタンコブ

行政機関が一個人の発言を咎め、謝罪を要求した。言論封殺であり有ってはならい事だ。その行政機関は東京都、一個人はタレントのカンニング竹山。テレビ番組内で竹山が「動画制作1本に4.7億円の税金が使われている」と発言したあと、スタッフに誤りを指摘され数分後に「動画制作だけでなく広告費全体の経費でした。すみません」と訂正・謝罪した。それに対し東京都は放送の翌日にTBSと竹山の所属事務所「サンミュージック」へ番組内での発言の訂正を求める抗議文を送付したという。しかし、その後都は「抗議文じゃなくて注意文だから謝る必要はない」とトーンダウンしたという。竹山といえば、テレビやネットで都政への不満を爆発。舌鋒鋭く「小池さんは何もやってない」と批判する辛口コメントが売りだ。以前から竹山に一矢報いることを考えていたのだろう。でも都の役人が自発的に抗議文を送り付けたとは考えにくい。恐らく、目の上のタンコブである竹山が失言したので、小池が一気呵成に懲らしめようと役人に指示したに違いない。しかし竹山が謝れば、小池の言論封殺に対し批難のブーメランが戻ってくることに気付いたのだろう。そして抗議文は注意文に変わり、その注意文も無かったことに移り変わっていくのだろう。