酒はしづかに飲むべかりけり

今年の桜の開花は全国的に早めだ。行きつけのゴルフ場の桜が満開だった。いつもプレーしている時には桜の存在など気付かなかった。今日は各ホールで桜が我ここに在りとばかりに主張していた。今はコロナの第4次感染が始まりつつある。人混みは避けたいものだ。広いゴルフ場は周りを見渡しても人影は疎らだ。おまけに鮮やかな新緑と満開の桜に包まれている。まるで別世界にいるような気がした。ところが昼食のレストランに行くと様相が一変した。アルコールを飲んだ赤ら顔の若者たちが、大声で話している。もしあの若者が感染者であれば、クラスター発生は確実だと恐ろしくなった。かと言って、店側が咎める気配も無い。松山でも仙台でもコロナ変異株の感染拡大が始まっている。感染場所は夜の店だという。宜なるかなと思った。コロナ対策で飲食店が悪者に祭り上げられているが、違うと思う。店がそれなりの対策をして、客が静かに飲食すれば防げる感染だと思う。政府は飲食店いじめをするよりは、若山牧水の歌「白玉の歯にしみとほる秋の夜の酒はしづかに飲むべかりけり」を推奨すべきだと思う。