五輪もコロナも司令塔がいない

東京五輪の開催に国民の8割が反対している。しかし関係者に誰一人として中止を言い出す者はいない。東京五輪組織委員会は、JOC、JPC、国、文科省、東京都の寄せ集めで、CEOやCFOに相当するヘッドがいない。招致段階での総費用は7340億円だったが、いつの間にか3兆円に膨らんでいる。五輪を強硬開催するのか、無観客にするのか、延期・中止にするのかを取り纏める者がいない。あるべきコロナ対策を提唱し、引っ張っていく者もいないし、予算枠を管理する者もいない。司令塔がいないから、関係者はただひたすら自分の仕事をするだけ状態になっている。コロナ対策も同じ構図だ。田村厚労相、西村コロナ相、河野ワクチン相がバラバラに行動し、統括する者がいない。五輪もコロナ対策も有事状態だ。有事の時は、司令塔が必要だ。でも、司令塔がいなければ、誰も責任を取る必要は無い、とでも思っているのだろうか。日本の首相の危機対応能力の無さが、混乱に拍車をかけている。