上級国民の暴走死亡事故

所謂上級国民が我を張っている。ロッキード事件で活躍した81歳の元東京地検特捜部長と池袋大暴走の89歳の旧通産省工業技術院の元院長の2人だ。2人に共通しているのは、車の暴走で人を死亡させたこと。しかも、2人とも「アクセルは踏んでおず、車が勝手に暴走した」と言い張っている。元特捜部長には示談が成立し、禁錮3年、執行猶予5年の判決が言い渡され決着した。一方の元院長は未だに裁判を重ね「車の所為だ」と主張し続けている。ひと昔前の車であれば、アクセルとブレーキを踏み違えたのか、車自体の不良なのかを判別するのは極めて難しかった。ところが、現在はハイブリッド化やエアバッグ化で、アクセルやブレーキが何時どの程度作動したのかが記録される仕組みになっている。専門家が解析すれば、事故の原因は特定出来るのだ。専門家は、元院長の車に異常は無く、アクセルを踏み続けたと結論付けている。元院長はプリウスを運転していた。もし、クラシックカーであったならば、事故原因を有耶無耶に出来たかもしれない。でもプリウスに乗ったのが運の尽きだ。もし上級国民という特例が認められなければ、遠からず有罪の判決が下されるに違いない。諸悪の根源は、89歳という高齢を顧みない過信と己の非を認めない傲慢さにあると思う。