コテコテの男女不平等国

「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」などと女性蔑視発言をした挙げ句、居直り謝罪した森会長が辞任した。マスコミも国民も女性蔑視発言を目の敵にして森を攻撃したが、自分は違和感を覚える。「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」のは、女性の問題ではなく、個人の問題だ。反対に「理事会で時間がかからない」のは、長老が仕切って有無を言わせず同意させる慣習があるからだ。これでは会議の意味が無い。上意下達の単なる報告会に過ぎない。自分が違和感を覚えるのは、マスコミが一斉に女性蔑視と言い出したことだ。日本は男女平等ランキングで世界153カ国中の121位。男女間の経済的参加度および機会、教育達成度、健康と生存、政治的エンパワーメントの4種類の指標を基に格差を算定しランキング付けされる。日本の男女平等度は、読み書き能力、小学校教育、出生率の分野では1位だが、中学校以降の全ての分野で100位以下。最も低いのが閣僚数で139位。国会議員数でも135位とかなり低い。まさにコテコテの男女不平等国なのだ。海外が森の女性蔑視を非難するのは納得出来るが、国内で女性蔑視と非難するのは如何なものかと思う。誰しも振り返ってみるがいい。自分の周りも男女不平等で溢れかえっている。これを機に男女平等を推進するのは好ましいが、森一人を攻撃するのは間違っている。攻撃すべきは居直り発言を繰り返す森を含めた政治家たちだと思う。