Education for Sustainable Development

先日は「ICT教育の推進を 」で、教育現場におけるデジタル化の重要性を書いたが、その上位概念にESD(Education for Sustainable Development)がある。ESDとは「持続可能な社会づくりの担い手を育む教育」を意味するが、初めてこの教育を発信したのは日本だ。学習指導要領の前文には「自分のよさや可能性を認識するとともに、あらゆる他者を価値のある存在として尊重し、多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え、豊かな人生を切り拓き、持続可能な社会の創り手となることができるようにすることが求められる」と明記されている。即ち従来通り個人の成長を重視しながら、社会人としての役割を身につけようというものだ。世界ではDSDに舵を切った先進国は多いが、日本ではESDの教育理念の重要性を理解している教育従事者は非常に少ないという。仏作って魂入れずというところか。いまコロナ禍で教育現場は授業時間の確保ばかりに目が向いている。でも、コロナ禍で複数の問題が連鎖的かつ同時多発的に起きている今こそ、コロナが起こした社会問題を取り上げ、事象を関連づけたモノの見方ができる子どもたちに育てる必要があるはずだ。でもEDSを実践指導出来る教育者がいない。残念。