アスファルトと大気汚染

近所の道路が水道・ガス工事で何カ所も掘り返された後簡易舗装され波打ち、車で通ると洗濯板に乗っているような揺れを感じた。先日全面的に表層が剥がされ、アスファルトで全面舗装された。ラインも再塗装され快適な道に生まれ変わった。ところが、そのアスファルトには大きな問題があるようだ。米イェール大学の研究チームが「アスファルトは二次有機エアロゾルの発生源である」と研究結果を発表した。二次有機エアロゾルとは、喘息や公害病のもととなる粒子状物質の一種だ。夏場のアスファルトはガソリン車やディーゼル車よりも多くの汚染物質を放出していることが分かったという。今回の研究のきっかけとなったのは、過去に行われたロサンゼルスの大気汚染に関する調査。大気中に含まれていた半揮発性有機化合物と呼ばれる汚染物質の出所が謎だった。都会は農村部よりも暑く空気も汚れている。これまでは自動車や工場の所為にしていたが、特に夏場はアスファルトが主犯のようだ。アスファルトは原油精製後の残渣だが、使い勝手が良く重宝していた。今後、汚染物質の発生を抑えるためのアスファルト改質か、アスファルトの代替となる材料の開発が必要だ。