下手な鉄砲のようなもの

日本のコロナ対策は世界で一番遅れていると言われている。要因はIT分野でも言えることだが、掛け声だけで実行が伴わない政治とそれを許す国民性だと思う。コロナ対策で言えば、未だにPCR検査数は伸びないし、無料化などは夢のまた夢。でも、いま日本ではPCR検査が絶対視されている。だが、検査数を増やすと、増やしたのだから今までとの関連性が無くなり、陽性者が増えたといったから即問題とは言えないという屁理屈が罷り通っている。考えてみると、PCR検査とは下手な鉄砲のようなもので、数多くの玉を撃てば、少しは獲物も増えるというようなものに見えてきた。ところが、イタリアの最新研究は凄い。点で確認するPCR検査ではなく、面で確認する方法を編み出したという。面でコロナの発症状況を確認出来れば、地域を特定出来る。効果的な対策が可能となる。イタリアの研究グループは、別の感染症研究のために昨年10月から今年の2月にかけて、北イタリア数都市の下水の水のサンプルを取っていた。この下水のPCRを系統だって調べた結果、コロナが蔓延する2ヶ月前から新型コロナウイルスのRNAが検出されたという。PCR検査は単に罹患している人かを判別するものだが、この下水検査は「そのエリアがどの程度危険か」の判断になる。今からでも遅くは無い。日本政府は下水の検査に取り組むべきだと思う。