進む医療崩壊

コロナ感染者の受け入れで、殆どの病院は赤字経営に陥っているという。NHKによると夏のボーナスを去年より引き下げた医療機関が3割に上っている。国は重傷コロナ患者の病床に1日当たり4万千円を補助しているが、医療体制が1.5倍かかるため収支は悪化しているとのこと。コロナ患者を受け入れると、一般外来患者が減る。だが、一般外来患者の減少は補償の対象になっていない。国の要請と医療従事者の使命が要因で、コロナと戦う医療機関の経営が逼迫されている。おかしな話だ。千葉の船橋二和病院では、ボーナスが減額され、しわ寄せが組合員に及んだため労組がストライキをうった。東京女子医大では、ボーナスゼロの回答が行われ、400人を超える看護師から退職希望の声が上がったという。これまで国は医療費の削減に躍起で、相次ぎ診療報酬を切り下げてきたので、医療機関はギリギリの経営を続けている。それに加えて、国はコロナ対応で病院の善意にすがっている。国の不作為による医療崩壊は間近かもしれない。但し、東京女子医大は特殊ケースのようだ。テレビドラマ「ドクターX」に登場する悪徳理事長のような経営が根にあるらしい。この理事長も医療崩壊の手助けをしているようだ。