10cmと1cmの違い

ダルビッシュが新しい変化球「スプリーム」を考案したとのニュース。速い球速で下方向に落ちるスプリットと、打者の手元で小さく変化するツーシームを掛け合わせた球種とのこと。空振りを取る球というよりは、バットの芯をずらしてゴロやファールを誘う球と言えそうだ。自分も子どもの頃は野球をやっていた。ポジションはピッチャーかベンチ。当時はプロ野球でも球種はストレート、カーブ、シュート、ドロップしか無かったと記憶している。勿論当時の自分は棒球のストレートしか投げることは出来なかった。だが、今やプロの世界では球種の多さには目を見張るものがある。真っ直ぐはストレート、左に曲がるのがスライダー、カットボール、左下に落ちるのがカーブ、ナックルカーブ、右に曲がるのがシュート、ツーシーム、右下に落ちるのがシンカー、そして真下に落ちるのがフォーク、スプリット、チェンジアップ、ナックル、パーム。これにダルビッシュのスプリームが加わるのだろう。ダルビッシュレベルになれば、新球種が伝家の宝刀になるのかもしれない。でも、昨日桑田が、ある投手の多彩な球種を見て、全てがまあまあだから2、3種に絞って質を高めた方が大成すると助言していたのを思い出した。殆どの投手は桑田の言う通りなのかもしれない。結局プロだからこそ、10cmと1cmの違いが実力を物語っているというこのなのだろう。