嗚呼、東京五輪

いよいよ東京五輪開催も怪しくなってきた。開催是非の判断のタイムリミットは5月末。もしIOCが3月末に中止の検討を通告すると、60日以内に感染を封じ込めなければ中止になる。大きな発言権を持つIOC最古参委員が「判断期限は5月末」と発言したことに対し、橋本聖子五輪相は「正式なIOCの見解では無い」と否定。また「2020年度中であれば延期も可能」と発言。バッハIOC会長と東京オリ・パラ組織委員会の森喜朗会長は、中止も延期をあり得ないと言っている。だが、現状の感染拡大状態では、3月末にIOCが中止の検討を通告するのは確実だ。5月末の感染終息見通しも暗い。延期は文言上可能だが、米国のアメフトや欧州のサッカーがシーズンたけなわの時期だから放送権益上あり得ない。もし、無観客で強行するとしても、東京オリ・パラ組織委員会は全く感染対策を検討していないし、肝心の各国選手は殆ど来日しないだろう。先日、東京五輪の契約条件がスクープされた。その内容は「IOCが単独の裁量で大会を中止できる。2020年中に開催されない場合、契約解除。3月下旬にIOCが中止検討を通告した場合、60日以内に感染を封じ込めないと中止」更に「契約解除の場合、日本側が補償・損害賠償の権利を放棄」となっている。「マスクしないで頑張る」と言い張る森会長に進言すら出来ない委員会は、座して死を待つしかなさそうだ。結局、莫大な損害というレガシーだけが残りそうだ。