チキン51+英雄2=53

米上院弾劾裁判でボルトン前大統領補佐官の証人尋問が否決されトランプの無罪が事実上確定した。まさにボルトン自叙伝The Room Where It Happenedという爆弾が爆裂寸前で阻止された。共和党の2人が賛成に回ったが、賛成49、反対51で否決された。大統領を罷免するには出席議員の3分の2以上が有罪の判断を示す必要がある。上院は共和党が過半数を占めているので、元々無罪になるとは見られていた。だが、ボルトンは疑惑の核心を知っている。本人も召還されれば証言すると言っていた。ボルトン証言は、3分の2を上回せる威力があった。ボルトン自叙伝はまだ草稿の段階だが、ニューヨーク・タイムズがすっぱ抜き、全ての上院議員は内容を知っている。それなのに、共和党の重鎮は「証言は下院で全て検討し尽くされている」として、ボルトン証言を葬り去った。どうやら米上院弾劾裁判は真実を追究する場ではないようだ。操を曲げてでも数で押さえつける場であるようだ。もし中途半端に寝返るとトランプの仕返しが怖いのだろう。知らないことにしておこうというチキンハート野郎ということか。結局、共和党上院はチキンの集まりで、米国人が好む「英雄」は2人しかいなかったということのようだ。