総選挙と国民投票の違い

Newsweekのコラム「イギリスの半数はEU離脱を望んでいないのに、なぜジョンソンが大勝したのか」が、日本政治の参考になりそうだ。12日の英総選挙では、保守党が圧勝した。保守党365議席(+47)、労働党203議席(-59)。保守党の得票数1369万票は労働党1026万票の1.3倍だが、議席数では1.8倍もの差がついた。これは死に票を大量に出す、小選挙区制の弊害であるという。残留派の乱立少数野党が離脱派の保守党に潰された結果だ。一方、保守党も残留派、強硬離脱派、穏健離脱派などがごちゃまぜになっていて、決して一枚岩ではなかった。だが、ジョンソンは党議拘束をかけて、反対する者は除名すると脅しをかけた。反対する21人の議員が保守党を去ったが、除名を恐れた多くの議員は離脱派に寝返った。方や労働党のコービンは足元が定まらなかった。信用されずに嫌われた理由だ。結局政党政治ならではの結果になった。もし、国民投票になっていれば、残留派が勝利していたのだろうと推測されている。日本では改憲一途で進んでいる。議会では圧倒的に強い自民だが、国民投票では如何なる結果が生まれるのだろうか。