嗚呼、アフガン

中村哲医師がアフガニスタンで銃撃され死亡したとのニュース。中村哲医師は人生の大半をアフガンに捧げた人物だ。中村哲医師は、アフガンで医療活動と灌漑事業に尽力した地域の英雄と言われている。葬儀でガニ大統領が棺を担いだことからも、如何にアフガンに尽くしたかが忍ばれる。でも、その英雄が何故当地でこのような悲劇に遭遇したのだろうか不思議だ。一説には水利権だと言う。日本でも水利権は重要だ。水利権は既得権とも言える。既得権を侵害しようとする者があれば、即排除に動くのは世の常だ。でも、水利権だけで殺害に及ぶだろうか。及ぶはずはない。アフガンは貧しい。主食は小麦。安い小麦を輸入に頼っているので、国内の小麦農家の生活は苦しい。テレビで中村哲医師の灌漑事業により砂漠が緑地になった映像を見ると中村哲医師の偉大さが分る。でも、灌漑設備が出来ると、そこでは作れない作物がある。小麦よりもっと儲かるものがある。麻薬だ。ひっそりとした場所で麻薬を栽培していても、灌漑で水が来なくなれば死活問題になる。殺害の動機には十分になる。自分は勝手にそう想像した。アフガン政府は、麻薬撲滅を同時に目指すべきだろうと思う。