王道が横道に

第4次安倍再改造内閣が発足した。19人の閣僚のうち17人を入れ替え、13人が新人だ。重要閣僚さえ交替させなければ、政治が出来るのだから改造と言っても大したことは無さそうだ。巷では「お友達内閣」とか「側用人内閣」と揶揄されているが、自分は「私物化政権」だと思う。大臣任命の基本は適材適所。その道に通じた旬の人物を宛てるのが王道だ。でもその王道が横道になっているようにみえる。麻生、菅、茂木、河野さえ居れば、あとはお友達と側用人という寸法なのだろう。首相にとって官房副長官と首相補佐官は殿様と家来の絶対関係にある。その官房副長官と首相補佐官を多用した。その意味は追って知るべし。モリカケ問題の裏にいた萩生田が何と文科相になった。モリカケ問題の証拠撲滅のためとも勘ぐれる。石破派からはゼロになった。その代わり、かつて石破に1票を投じた小泉が入閣した。もし、小泉が入閣しなければ、改造内閣は酷く叩かれていたはずだ。目眩まし人事の典型だろう。自民党の主要人事でも、下村、甘利、稲田、平沢等の私物化が目立った。脛に傷を持つ面々が、亡霊のように浮上した。先祖は敬うもの。それが安倍の心情なのかもしれない。