AIとヒラメキ

プロゴルファーのドライバーで最近目立つのがキャロウェイFLASHだ。ドライバーは飛びが命。特長はフェイスの形状にある。従来は反発を大きくするために、如何に薄くするかがキーだった。でもFLASHの形状は全く違う。裏面が左右非対称で波打つ独特な凹凸になっている。AIが導き出したという。通常、人が設計・修正を行う場合は10回程度しか出来ないが、AIは1万5千回も繰り返し、人にはとても思いつかない形状に辿り着いたとのこと。その性能がプロに認められたのだから本物だ。話は変わるが、レンズの世界でも大進歩があったようだ。レンズの収差は大昔からの問題で未だに解決されなかった難問だ。解像力を上げるため口径を大きくすると、焦点が1点に集まらずぼやけてしまう。これを球面収差という。これを解消するために何枚ものレンズの組み合わせで凌いできた。ところが、メキシコ国立自治大学博士課程の学生が、研究中にヒラメキで解決したという。そのレンズ断面はきれいな球面ではなく、ユラユラ揺らいだ型になっている。何か形のイメージが似ている。AIと人のヒラメキが従来の延長線上ではなく同じような所に到達したことが興味深い。