日米地位協定の見直しを

羽田空港新ルートが確保される見通しとのニュース。マスコミは目出度いことだというニュアンスで報道している。米軍が管制権を持つ横田空域を、日本が一部の管制を行うことで合意する見通しになった。月内にも日米地位協定の運用を協議する日米合同委員会を開き、合意内容を確認するとのこと。マスコミは、東京五輪に向け羽田発着枠が広がることだけに焦点を当てているが、横田空域の不合理性を追求しようとはしない。日本の空は米軍の支配下にあるという事実を報道しない。戦後70年も過ぎたのに、未だに日米地位協定は殆ど改正されていない。基本的に米軍は日本国内を勝手気ままに使って良いことになっている。こんな状態にあるのは世界で日本だけ。一日も早い抜本的な協定改正が必要だ。「知ってはいけない:矢部宏治:講談社現代新書」に詳しく書いてある。元凶は日米合同委員会の存在だ。米軍と日本の官僚が国民に公開することなく秘密裏に会合を持っている。しかも、その取り決めは法律に縛られない。法律そのものが存在しないからだ。羽田の発着枠も、沖縄の基地問題も、北方領土問題も、日米地位協定が足枷になっている。マスコミは現実を報道すべきだと思う。