日焼けの是非

夏になれば日焼け止めが必須。そう考えるようになったのは年を取ってからだ。でも若い頃は、如何に綺麗に小麦色に日焼けするかを競っていた。当時のコパトーンは時代の先を行く若者のステイタスというか憧れだった。だが、時代は変わった。日焼けは皮膚がんを誘発する悪者になった。だから日焼けさせないことが常識だ。日焼け一つを取っても考え方が随分変わったと思う。ところが、更にその先を行く考え方が現れたようだ。日焼け止め薬が傷ついたDNAを修復し、皮膚がんを抑える効果があるという。その原料を化粧品で有名なエスティローダーが秘かに提供しているらしい。科学的な話になる。元来全ての生物はDNAを修復する酵素を体内で合成する能力が備わっていたが、ある時点から哺乳類にはその能力が無くなってしまったとのこと。DNA修復酵素であるフォトリアーゼはプランクトンや藻類などから抽出するようだ。現在フォトリアーゼは日焼け止め薬に含有された状態で販売されている。米食品医薬品局FDAが薬品として認可を与えなかったからだ。FDAは予防医療よりも治療目的の治験に力を入れている為だという。予防医療を軽く見るのはおかしな考えだと思う。