鮑が鯖に化けた一日

はじめてのお出かけが始まった。目的地は館山駅の一つ前の那古船形にある鏡ヶ浦温泉。カミサンの湯治と鮑の刺身が目的だ。大雪で交通は乱れに乱れている。Yahooの路線情報で調べると、関東の路線は殆ど遅延か運休状態だ。ところが、那古船形がある内房線だけが奇跡的に正常に動いている。では行くかということになった。雪が積もり滑り易い道をペンギン歩きで踏み出した。遅延する電車を乗り継ぎ何とか千葉駅に着いた。5分遅れで出発した電車は定刻通り木更津に着いた。駅弁を買って木更津始発に乗り継いだ。駅のアナウンスでは、本日に限り那古船形止まりになると言う。目的地まで行けるからラッキーと安堵し、社内でビールを飲みながらアサリ弁当を食べ始めた。ところが、動き始めた車内放送では、強風のため佐貫止まりだと言う。JRのアナウンスが駅と車内で違う事を言っている。佐貫の先はどうなるのかの説明も無い。JRは路線だけでなく情報までもが乱れている。極めて不正確で不親切なJRだとむかついた。佐貫より先に行くには、太川陽介ばりに在るか無いか分からない路線バスを乗り継ぐことになる。そこまでのリスクは取りたくない。君津で降りてホテルに事情を伝えキャンセルして引き返すことにした。外食で夕食を摂るには、まだ日が高い。途中のデパートに立ち寄ると長崎物産展を開催中。鯖寿司を買って自宅での夕食とした。「はじめてのお出かけ」は見事に失敗した。結局、鮑が鯖に化けた一日であった。