退位日決定の攻防

今日の日経朝刊には「退位19年3月末か4月末」の記事があったが、夕刊には「4月末に決定」との記事。大事な退位が、かようにも簡単に朝令暮改されて良いものかと思う。天皇が崩御された場合は、自動的に皇位継承されるが、退位は皇室会議の意見を踏まえて首相が決めることになっている。官邸は当初12月末案を提案したが、行事が立て込んでいると宮内庁の反対にあい断念した。その後宮内庁が3月末案に絞っていたが、急遽官邸から4月末案も考慮するようねじ込められた。それが朝刊報道だ。そして、3月末は国会予算審議や選挙があるとの理由で4月末案に決まった。それが夕刊だ。結局宮内庁の3月末案を葬ったのは、官邸の宮内庁に対するリベンジとも受け取れる。皇室会議は12月1日に開かれる予定で、まだ行われていない。だが、既に4月末と決まってしまった。最終的に決定するのが首相だとはなっているが、首相の好き勝手で決めて良い類いのものではない。それこそ、天皇や国民を忖度し決めるべきものだと思う。国民にとって、12月末や3月末は区切りが良い。結局天皇も国民も無視され、政治家の都合だけで退位日が決められた。安倍及び官邸は極めて不遜だと思う。