将棋NHK杯のLIVE中継

今日の将棋NHK杯放送は異例ずくめだ。何とLIVE中継なのだ。長年この番組を観ているが、今までLIVEを観た記憶は無い。更に、いつもは一人の解説者が二人も付いた。しかも、昨年のNHK杯優勝者の佐藤九段と今年羽生王座の挑戦者に決まった中村六段という豪華さだ。何故なら、あの15歳の天才藤井四段と永世名人の資格を持つトップ棋士の森内九段との対局だからだ。将棋は通常先手が攻め、後手が受けるのが定番だが、藤井四段は違った。後手番でありながら、若者らしく終始攻めて主導権を握り続けた。藤井四段は森内九段の誘いには乗らない。軽くいなして意表な手を打つ。森内よりも藤井の方が将棋盤全体を見渡していることが、ヒシヒシと伝わって来る。結局終始攻め続けた藤井が押し切り94手で勝利した。対局後、解説者も交えて、対局中の着手の善悪や、その局面における最善手などを検討する感想戦も放送された。対局中の変化が検討されたが、結局森内が劣勢を撥ね返す手は見い出せなかった。藤井の圧勝だった。因みに、藤井は非公式戦で解説者の佐藤NHK杯者も中村六段も破っている。トップ棋士たちが藤井四段の飾り物にも見える。何とも末恐ろし少年棋士が出現したものだ。