オフサイドが無くなれば

サッカー競技規則を定める国際サッカー評議会IFABが大幅なルール変更を検討中とのこと。新たにプレイ・フェアー戦略として、選手の態度やリスペクトの向上、プレー時間の増加、公平性や魅力の向上の3点を目標にしている。具体的には、ベンチメンバーへのレッドカード提示や審判団に詰め寄った選手に対する処分の厳格化。現行の90分の試合では実プレー時間が60分以下が殆ど。厳密にロスタイムをカットし、30分ハーフにしようとするもの。PK戦では、一回蹴るごとに先攻と後攻が入れ替わる通称「ABBAルール」の導入等々。まーマイナーチェンジの範疇と言えそうだ。それに較べ今年1月に報道されたFIFA技術部門責任者で元オランダ代表FWのファンバステンの試案は革命的だ。オフサイド廃止、前後半制から4クオーター制への変更、一時退場を命じるオレンジカードの導入、選手の公式戦出場を年間60試合程度に制限、延長戦廃止とペナルティーシュートアウト戦の導入などを挙げた。特に注目されるのがオフサイドの廃止だ。殆どの有名監督はサッカーがサッカーでなくなってしまうと反対している。当のファンバステンも反対は承知の助と言っている。だが、現在のサッカーはほぼ全員がゴールを守り、せせこましく、得点するのも難しくなっている。オフサイドが無くなれば、より得点が生まれる可能性があると言う。サッカー通にとってオフサイドは無くてはならないものかもしれないが、素人には良く分からない。難しいルールよりも得点が多く入るほうが楽しい。オフサイド廃止は強ち捨てたものでもなさそうだ。サッカー観戦がより面白くなるはずだと思う。