ヒアリがヒヤリになるように

強い毒を持つ南米原産の蟻「ヒアリ」が、中国から神戸港に到着した貨物船のコンテナ内で国内で初めて発見されたとのこと。ヒアリなど聞いたことが無いが、調べてみると世界の侵略的外来種ワースト100選定種。刺されると火傷のような激しい痛みがあるばかりでなくアナフィラキシーショックを起こし、時には死に至るため殺人アリの異名もあるようだ。米国、中国、豪州に分布しているが日本上陸は初めてとのこと。米国では多くの死者が出ているというから、入国絶対阻止の体制が必要だ。嘗て、有毒のセアカゴケグモが問題になったが、その後の被害は拡大していない。同じように終息することを祈るばかりだ。話は逸れるが「ヒアリ」という活字を見て「ヒヤリ」を思い出した。嘗て勤めていた化学会社では、労災を減らすため「ヒヤリ・ハット・キケン提案」という危険予知活動があった。労災3件の裏には、労災に至らなかったヒヤリが1000件もある。その1000件を前もって潰しておけば大きな事故は防げるというもの。実際に事故になる前に危ないものを指摘して安全に繋げようという運動だ。危険は危険と感じるだけで、予防になる効果がある。今更ながら良い安全活動だったと思う。きっと今でも活動は続けられているに違いない。更に日本全国に広がれば「ヒアリ」など大したことは無い。ヒアリをヒヤリで撲滅してほしいものだと昔を思い出しながら願うことにした。