委ねることの難しさ

悲惨な事故が起きた。那須スキー場で多くの高校生が雪崩に巻き込まれ心肺停止だという。栃木県高校体育連盟が主催し、毎年この時期に開いている講習会での出来事のようだ。今日の午前中、悪天候のため茶臼山への登山を中止し、スキー場でのラッセル訓練に切り替えたが、不幸にもそこで雪崩が発生した。そして昼の情報バラエティ番組で、急遽情報が放送された。自分は山登りなどは好きでは無いから、山の事は良く分からないが、日本山岳会の○○という人が解説をしていた。事故の詳細がまだ分からぬ内から、その人は言う。この所寒暖が繰り返し表層雪崩の危険があった。今日は大雪・雪崩などの注意報が発令されていた。シーズンが終了したスキー場は、特に雪崩が起き易い場所だ。ビーコン(電波発信器)を持っていなかったのだろうか。この専門家は立ち所にそう言う。恐らく登山家の常識なのだろう。夜になって、誰一人もビーコンを携帯していないことが判明した。今後、事故に至る経緯・要因は解析されるだろうが、少なくとも、この人の言う山の常識が実行されていれば被害は最小に食い止められていたのかもしれない。親として自分を振り返ると身震いがする。次男は体育会系の大学に入り、泳ぎは上手くないのに海を数km遠泳したと聞いたことがある。その時は、何の心配も無く「凄いね」と褒めたが、今になるとゾッとする。指導者を信じて委ねることは、気安い行為では無い。