頑張れ枕崎

4年前に和食がユネスコ無形文化遺産に認定された。和食と言えば新鮮な食材と味の基本である出汁。出汁の要素は鰹節と昆布だ。現在和食は欧州を中心に世界的なブームになっている。ところが、海外の和食は味が今一。欧州では肝心の鰹節が使えないからだ。日本は、もう何年も前から鰹節を海外に輸出することに前向きだが、実現していない。鰹節には発がん性のあるベンゾピレンが含まれている。日本では規制がないが、欧州などでは規制値が設定されていて輸入禁止になっている。鰹節を海外展開するためのポイントはベンゾピレン低減化技術の開発だ。この度、枕崎の鰹節関連事業者がその技術を開発し、更に現地フランスに工場を建設し生産を始めたとのこと。長年の夢であった海外デビューを、やっと果たしたようだ。これで欧州に鰹節が行き渡るようになり、現地でも本物の和食を味わえることが出来そうだ。更なる和食ブームが期待出来る。おまけに、フランス料理も、より奥行きのある味の世界を切り開くかもしれない。頑張れ枕崎。