女性が価値を決める研究

先日、うちのカミサンがよその奥さんから「お宅のご主人は髪を染めているの」と訊かれたらしい。自分は今年で70歳を迎えることになるが、髪は黒いし、禿てもいない。勿論髪など染めたこともないし、もし総シラガになっても染める気など毛頭ない。禿になってもカツラを付けるなど信条に反するので考えたこともない。自分の髪が黒くて多いのは、単に海藻類を食べることが多い所為だと思っている。だから禿の気持ちは分からない。きっと本人にとっては切実な問題なのだろうと少しは察することは出来るが。その禿について学術的な進歩があったようだ。東京医科歯科大の研究チームが、加齢によって薄毛になる仕組みを解明したと発表した。ヒトの毛髪は3~5年で寿命を迎えて抜け、同じ場所から新しい毛髪の成長が始まる。その際皮膚の毛穴にある毛包幹細胞が毛の基になる細胞の再生産に使われる。ところが、その毛包幹細胞を保護する17型コラーゲンというたんぱく質が加齢と伴に減少する。そのため毛包幹細胞が毛穴の奥から皮膚の表面へと移動して、フケとして落ちてしまうというメカニズムとのこと。要は、17型コラーゲンの枯渇を抑える物質を見つければ禿にならずに済むという所まで辿り着いたようだ。ひょっとするとリーブ21は経験的にその物質を見つけていたのかもしれないし、あるいはまやかしであるのかもしれない。禿は男性から見ると精力的で、少しカッコいいと思うのだが、女性は毛嫌いするという。本当なのだろうか。もし嘘であれば、このような研究の価値は低くなる。この研究の価値を決めるのは、女性にあるようだ。