暑さに耐えるか、寒さを凌ぐか

毎日蒸し暑い日が続いている。世界の各地で異常気象が頻発している。米国では干ばつ被害を受けたり、逆に大雨による洪水が起きている。原因は兎も角温暖化していることは間違いない。北極では海氷が融けロシアが新しい航路開発に食指を伸ばしている。一方南極の西部でも氷河が融け始めているという報道もある。北極は海だから海氷が融けても世界の海水面は変わらないが、南極はオーストラリア大陸の2倍の面積もある大陸だから、その陸の上にある氷河が融けだすと海水面の上昇は免れない。世界中が温暖化、温暖化と騒いでいるが、これから寒冷化するという学説もあるようだ。欧州の科学者たちは、2030年までに過去370年ほど経験したことのない「ミニ氷河期」が訪れる可能性があると警告している。英国の研究者が太陽の内部を研究した結果、太陽活動が60%低下し、地球の気温が急低下すると予想したとのこと。こういう状況が起きたのは1700年前後にあり、それ以後は初めてらしい。1700年前後といえば、世界ではオスマン帝国が地中海の半分を征服していた頃だし、日本では赤穂浪士の討ち入りの頃だ。道理で雪が降っていた訳だ。今は誰でも温暖化と騒ぐ。だが打つ手が無い訳ではない。しかし人類にとって本当に怖いのは寒冷化だ。もし寒冷化が起これば、世界中で穀物の不作や食糧暴動が起きることは間違いない。暑さに耐えるか、寒さを凌ぐか、同じような忍耐が必要に思えるが、決して同じではない。寒冷化は食糧不足により世界の70億人を養えないことを意味する。温暖化よりも寒冷化の対策を急ぐべきだと思う。