ATPツアー・ファイナル(2)

久し振りにテレビを観ながら興奮した。勿論ATPツアー・ファイナル錦織対マリーのLIVE放送だ。第1セットは錦織の立ち上がりが堅くダブルフォールトが目立ったが、何とか6-4で1セットが取れた。見ている方が何となく肩の荷が下りたような気持ちになった。第2セットは3ゲームを先取した後ボレーミスが続き4-4に追いつかれた。流れが悪くこのセットはマレーに取られるものと思った。ところがそれ以降が圧巻だった。深夜に1人でテレビを観ていたが、歓声を上げたり拍手をしたりで、まるで一人パブリックビューイング状態だった。終わってみれば、錦織がマレーを圧倒した試合だった。強くなったものだと感心した。試合後の錦織のコメントを聞いていると勝因は2つ有りそうだ。一つは、自分が違う選手になったと思い込んで苦手意識を払拭したこと。もう一つは、2万人近いアウェーの観衆の圧力に飲み込まれなかったこと。どんなスポーツでも技術を磨いただけでは試合に勝てない。まさに心技体が必要だ。錦織は今心と体を手に入れつつあるように見える。