動き始めた観光立国への道

世界最大級の旅行クチコミサイトが、世界の旅行者満足度1位は東京だったと発表した。世界の主要37都市に旅行した5万4千人に対し16項目を0~10点で評価してもらった結果、総合的な満足度で首位に輝いたとのこと。16項目のうち、街中の清潔さ、タクシーサービス、公共交通機関、現地の人の親切さ、総合的な満足度の5項目で1位だった。一方、文化、観光、コストパフォーマンスは相対的に評価が低かったそうだ。日本は国策として観光立国を推進し、訪日外国人旅行者数は一昨年度500万人だったが昨年度は1000万人を超えた。増加した要因は、円安、格安航空、ビザ緩和と言われている。訪日者数が増えたとはいえ、日本は世界の33位で、1位フランスの8300万人には遠く及ばない。訪日者数を増やすには、外部要因に頼ることなく内部要因を充実させる必要がある。今日の日経夕刊によると、政府はNTTなどと共同で日本を訪れる外国人が駅や観光地で無線LANを簡単に使えるよう全国共通の無料IDを配布するとのこと。日本の公共無線LANは場所毎に独自のIDが必要で操作が煩雑だ。観光庁が訪日客に対して旅行中に困ることを調査した結果、無線LANの使い難さが最も多かったとのこと。国としては珍しく対応が早い。単に2000万人を目指すという掛け声だけに終わらず、やっと歯車が動き始めたようだ。地に足が付いた整備が出来るようになれば、2000万人もあながち夢ではなさそうだ。