ブラック企業新人賞

最近ブラック企業という言葉をよく耳にするが、会社の実名は聞いたことが無い。社員を人間として扱わないノルマ達成至上主義の会社で、きつい、汚い、危険の旧3K職場ではなく、きつい、帰れない、給料が安いの新3K職場に近いように思っていた。かねがねどの様な企業をいうのか興味はあった。先日ブラック企業大賞なるものがあることを知った。労働組合や弁護士や大学教授らで構成するブラック企業大賞実行委員会が選考するとのこと。この委員会にはブラックと認定する基準がある。労働法違反による行政処分が出ていること。過労自殺などの犠牲者が出ていてそれが労災であると認定されていること。労働環境などをめぐって裁判になり企業側が負けていること。この3点だ。この賞は今年が2回目で8月に決定されるらしいが、その候補8社の社名と理由が公表された。過労自殺が労災に認定されたワタミ、追い出し部屋が違法とされたベネッセ、長時間労働で鬱病を発症した王将フード、突然死した社員に損害賠償命令が出た東急ハンズ、自殺の損害賠償を求められた西濃運輸等有名な会社ばかりだ。どうも自分のイメージとは異なる。これらの事例はレアケースで、ワタミも王将も東急も、社員は前向きで楽しく働いているように見えるからだ。そういう意味ではこの委員会の賞はブラック企業新人賞の方が合っているのかもしれない。大賞は、もっと目に見えないところでアクドク社員に蟻地獄の苦しみを強いている会社に与える方が世の為になりそうな気がする。