金持ち父さんの美味しい倒産術

清崎徹氏の会社が破産した、と言っても分かりにくいが、「金持ち父さん貧乏父さん:筑摩書房」のロバート・キヨサキの会社だと言えばヘエーと驚く。この人の本は世界50カ国以上で翻訳され、シリーズ累計で約3000万部を売り上げたといわれており、マルチビジネスのバイブルとしてベストセラーになっている。この本を読んだのは10年以上前なので正確には覚えていないが、確か借金で購入した賃貸アパートを担保に新しい物件を買うことを繰り返し富を築く物語の中で、そのノウハウを開示するというもの。信奉する者も多く触発されて不動産屋になった人も多かったろうと思う。この人が不動産で成功した要因は、1980年代後半に日本のバブルマネーがハワイに流入し、ハワイの不動産価格が高騰した時期に不動産に手を出したから。この度の会社の破産の原因は、初期段階の書籍販売をプロモートした会社が報酬を受け取っておらず、18億円の支払い訴訟を起こしたが支払い不能のため破産したとのこと。支払いは会社間契約のため、キヨサキ氏がこれによって貧乏になることはないそうだ。金持ち父さんのトウサン(父さん)は単にお爺さんだが、金持ち父さんのトウサン(倒産)は頂けない。キヨサキ氏の次なる本は「金持ち父さんの美味しい倒産術」になるかもしれない。