レバ刺しとフォアグラ

明日から日本ではレバ刺しが、米加州ではフォアグラが禁止になるが、その理由に文化レベルの深さと浅さが象徴されている。レバ刺しもフォアグラも古くから食されてきた伝統のある食材だ。レバ刺し禁止の発端は昨年の焼肉酒家えびすのO157付きユッケによる食中毒死亡事件。それまではユッケによる食中毒死亡はほとんど発生していなかっただけに極めて特異的な事件だった。その後の調べで焼肉酒家えびすは異常なほどに食中毒を繰り返す極めて悪質な業者であることが判明している。厚労省が極めて短期間にレバ刺し禁止令を出したのは、一言でいえば勇み足。これは日本の食文化の一部を壊す愚挙に出たと言える。同じような状況であったのがダイオキシン。モルモットが特異的にダイオキシンに反応し死亡することから、異常に早く成立したのがダイオキシン法。しかしダイオキシンは人に対してはそれほど有害ではない。旧ウクライナのユシチェンコ大統領が身をもって証明している。事実今ではたき火をしても怒られない。要するにレバ刺しにしてもダイオキシンにしても、政府のオッチョコチョイのオタンコナスが何も分からずに作ってしまった法律だ。文化レベルは極めて浅いと言える。一方フォアグラの禁止には、賛成とも反対とも言い難い。米加州のフォアグラ禁止の理由は、ガチョウへの餌のやり方。ガチョウの口をあけロートを突っ込みエサを流し込む。可哀そうと思えば可哀そう。しかし食用と思えば食用。この悩むところに文化レベルの深さがあると思う。