加藤桃子と浅田真央

若い女性の活躍は未来を明るく照らす効果がある。第1回女流王座戦5番勝負は16歳の加藤桃子1級が、女流第一人者の清水市代女流六段を制し初代女流王座に就いた。ルールでは奨励会三段のリーグ戦上位2人が日本将棋連盟の「棋士」四段となる。男女の区別はないが、これまで棋士になった女性はいない。初めての女性「棋士」の誕生も間近かもしれない。将棋界の明日は明るい。一方フィギュアスケートGPファイナルでは高橋大輔(25)と鈴木明子(26)がともに銀メダルを獲得した。この二人も凄かったが、21歳の浅田真央はもっと凄かった。優勝候補の先頭にいたが母親の急変で出場を取りやめ急遽帰国した。母親のため出場してスケートを滑りぬくことも母親に対する一つの表現方法だが、そうはしなかった。優勝最有力者が欠場を決断するには相当な勇気がいったはずだ。かなり苦しんだに違いない。欠場して母親のもとに駆けつけたことは大正解だと思う。結果として浅田真央は自分がフィギュアスケートの奴隷ではないことを確信したに違いない。23日開幕の全日本選手権に出場するとのことだが、この決断で更に一段成長した浅田真央が活躍するのが目に見えるようだ。未来は明るい。