2012年1月

老人の妄想

お化けが出た。政界のこの世ももう終わりに近い。79歳の石原都知事が75歳の亀井に擽られ橋下大阪市長という回春剤を誤飲して新党結成の夢を見たらしい。主流固執の政治執念しかない亀井に乗せられ、石原とたちがれ日本の72歳の平沼が曲がった腰を上げた。確かに日本の政治は最悪状態だが、国民は昔取った杵柄の高齢者に全く期待はしていない。これまでの政治力学は既に崩壊し、新しい国の形が求められている時代だ。痴呆予備軍に出番はない。分かっているようで分かっていないのが老人だ。老人の見識は概ね正しいが意見は正しいとは限らない。見識は今まで勉強してきた適切な見解だから、見識を見識として使えば価値がある。しかし、老人の意見は頑なだ。一度言い出したら二度と変えない。一言居士の3人に妥協は存在しないだろうから「新党いしずえ」が結成されたとしても空中分解は確実だ。民主や自民から引き抜きをしても引き抜けるのはカスだけだろう。今まで主流にいた老人が第3極になること自体が自己否定そのものだ。老人にとって、老人の見識を生かし若いトップの「いしずえ」になることが社会への恩返しになるはずだ。

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大義のない野田政権

野田政権には大義がない、目標がない。ドジョウのように泥臭くとは単に頑張りますと言っているだけ。所信表明演説は総花過ぎてピントがぼやけている。何をやるのか、どこまでやるのか分からない。分からないから国民は不安になる、期待も出来ないことになる。今からでも遅くはない。大義、目標を掲げるべきだ。大義は達成することは難しいが決して絵空事ではなく国のためになるものが良い。自分が野田ならこう宣言する。「野田政権は赤字国債の発行が不要となるプライマリーバランスをゼロにする道筋をつける。4年後達成を目標にする。そのためには、歳出関係では公務員給与の2割削減、天下り組織の廃止または民営化、社会保障制度の見直し、特別会計の統合と見直しを行い、歳入関係では消費税アップ、デフレ対策と経済活性化による税収増を行う。年金制度は超党派で改革する」。プライマリーバランスゼロが錦の御旗となり、達成のために何をすべきか明確になり、成果も数値化出来、透明性の高い政治活動になる。大義のないままでは何時まで経っても財務省の回し者と言われるだけだ。野田は政治家としての大志があるのならば大義を掲げるべきだ。

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シロアリの駆除

野田の「天下り法人は消費税にたかるシロアリだ」が名言になった。みんなの党渡辺代表が野田首相の政権運営を「役人天下りというシロアリも退治せず今やシロアリ城の親玉と化した」と批判し、野田は「改革者として橋下大阪市長に注目しているがこの動きにシロアリがたからないことを祈ってやまない」と切り返した。今やシロアリは天下り役人から政治家に進化を遂げた。そういえば政治ゲームをしている政治家がシロアリに見えてきた。選挙ゲームに執着する小沢シロアリ、何でも反対の谷垣シロアリ、第3極を目指す旧領袖シロアリ、シロアリにもなれない福島アリ志位アリ。シロアリは国民のことなど考えない、ただひたすらにたかれるものを探すだけだ。政治をゲームではなく戦う場と考え行動している政治家こそ明日の日本を作る人材に違いない。橋下大阪市長に人気があるのはシロアリではないからだろう。小泉進次郎もシロアリではなさそうだ。早くシロアリを駆除して戦う政治家が活躍出来る場を作ることが大切だ。

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ダボス会議の終焉

政治経済界の指導者が集まるダボス会議が開かれているが、以前のようにはパッとしない。ダボス会議は会員企業から運営資金が提供されている世界経済フォーラムの年次総会で、公平かつ非営利でいかなる政治的利益、党利党略や国益とは無縁だ。常に議論の焦点となるのは、国際紛争や貧困や環境問題などの世界的な懸念事項。今年のメインはユーロ危機。加盟国の財政規律だけを主張するメルケルに対し仏以外は消極的で行く先が見えない。各国共通の期待は中国頼みだけで妙案はない。ソロスもボーサーも決められない政治にしびれをきらしている。イランの核問題と経済制裁についても中国の制裁慎重論で結論がまとまらない。おまけに議事録も残さずハチャメチャにやって原発事故被害を拡大させてしまった菅が、原発の安全化を講演する落語みたいな落ちも付いた。何も出来ないのは日本の政治家だけではない、世界の指導者たちも何も出来ないではないか、と言っている日本の政治家の声が聞こえるようだ。この難局を切り拓く事が出来るのは問題認識を持つ個人一人ひとりしかいない。

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増税されない消費税

野田首相は、消費増税法案を成立させてから国民の判断を仰ぐため解散すると言っており、一方谷垣は、マニフェストに書いてない消費増税と社会保障と税の一体改革は違反だからまず解散せよと言っている。更に公明が、新年金制度を含めた全体像を示すべきと主張し谷垣もそれに乗った。そして民主は年金改革の財源試算公表を先送りした。最大の問題点は年金制度改革を政局の材料にしたことだ。年金制度は社会基盤なので絶対政局にしてはならない。日常のじゃれ合い政治を離れて全党参加の超党派で真摯に新年金制度を作り上げるべきだ。民主も自民も公明も失格だ。消費増税について、野田のいう成立後解散して民意を問うことはスジが通らない。この点は谷垣の方が正しい。しかし今のままでは解散前に消費増税案が成立がしても、解散後に法案提出しても結果は変わらない、消費増税は実施されないことになる。野田が消費増税法案を強行成立させて解散をうっても、その強硬な消費税ありきの姿勢が国民の反感を買い、民主が壊滅し次期政権が国民の意思として消費増税法を凍結するはずだ。では今解散したらどうなるか。民主は大幅後退し法案の提出すら出来なくなるだろう。民主も自民も消費増税は必要と考えているが成立はしない現象が起きる。それは物事の順序が間違っているからだ。まず、厳しい行政改革を行う。その次に消費増税だ。このままいくと行政改革もなし消費増税もなし、そして日本国債格付けが下げられ、結果としてヨーロッパの冷たい風が日本にも吹き寄せることになるはずだ。

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世界のオーロラ

残念ながら日本ではオーロラを観測することは出来なかったが、世界の各地では見られたとのこと。過去6年で最大級の磁気嵐により観測可能な南限域が拡がり、本場のノルウェーは勿論のこと、英国中部でも米国の南部諸州でも観測されたとのこと。強力な磁気嵐による地球磁場の乱れにより航空機の高周波無線通信に影響を及ぼす可能性があり、米デルタ航空は北極付近のルートを変更したらしい。生まれつきのせいか、いつも世界は派手で日本は地味な存在だ。ユーロ危機しかり、米国大統領選しかり、日本の国会は地味で世界への発信機能すらない。罷り間違っても国債格付け引き下げなどで表舞台に出ないよう、政治家には釘を刺したい。しかし「豆腐にかすがい」で期待はゼロ。昔は「地味」と言えば「派手ではないが中身はしっかりしている」と言う意味だったが、今はピーマンのように中身がないことを言うようだ。

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日本のオーロラ

日本でのオーロラ観測が空振りに終わった。東京工業大学理学研究流動機構の片岡龍峰博士がツイッターで「1月24日から25日にかけ北海道の陸別町あたりでオーロラが見られるかも」と呟いた。オーロラ出現の条件は、大規模な太陽フレア発生、高速のコロナ質量放出、大量の太陽放射線と南向きの磁場が揃うことで、今回は可能性が高かった。しかし残念ながら、コロナ質量放出は衝撃波のみが地球をかすめ、太陽風スピードは大幅に減速し、磁場も殆ど南を向かないという3つの悪条件が重なり、大磁気嵐に発達しなかったため日本でのオーロラを見る事が出来なかったらしい。宇宙天気予報シミュレーションの改良を加え予測精度向上を目指すとのこと。オーロラの出現は巨大地震の前兆などという流言飛語は、科学の進展により行く行くは笑い話の類いになるに違いない。神秘的なオーロラを見ることは夢があるが、宇宙天気予報を高精度化したオーロラ予報によるオーロラを眺めてみたい。片岡先生頑張れ。

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若人の底力

女性上位の時代だが若い男子も頑張っている。全豪オープンテニス男子シングルスで22歳の錦織圭がベスト8進出を果たした。錦織は才能はあるが身体が頑強ではないのが欠点だった。その欠点を見事に克服し、更に「繋ぐテニス」を覚え必殺技「エアケイ」に厚みを加えたのが勝因だろう。卓球の全日本選手権では、18歳の高校生吉村真晴が6連覇を狙ったロンドン五輪代表の水谷隼を最後の最後で破り優勝した。勝因は相手に感情を見せない勝負師ズラと開き直りの精神力だろう。世界選手権団体戦の代表権を勝ち取り、一気にロンドン五輪の団体戦代表の候補にも名乗りを上げる快挙だ。日本卓球には輝く選手がもう一人いる。12歳の小学生イガグリ頭の出雲卓斗だ。小学生として大会初めての勝利をあげ、しかも2勝して3回戦まで進んだ。オリンピックは年齢制限がないので、2016年のリオデジャネイロ大会での活躍が期待される。日本男子も捨てたもんじゃない。若い人の活躍は年寄りに勇気と希望を与える効果がある。フレーフレー若人。

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危ないJFEスチール

工場で働く人にとって安全の常識として「ハインリッヒの法則」がある。労働災害における経験則の一つで、重傷以上の災害が1件あったら、その背後には29件の軽傷災害があり、更に300件の傷害のないヒヤリ・ハット事故があるという法則だ。重傷事故など滅多に起こらないから工場の人は普段はヒヤリ・ハットの抽出と撲滅に努め安全向上をはかっている。しかし最近のJFEスチールの多発事故は極めて異常だ。9月22日ゴンドラのワイヤが切れ落下し死亡1名重軽傷4名、12月2日硫酸タンクが爆発し重傷2名軽傷2名、1月6日コークス炉の異常燃焼で多量の黒煙発生と設備の爆発、1月21日作業員がアンモニア液を浴びて2名救急搬送。これだけ重大事故が多発しているということは、相当安全がないがしろにされているに違いない。この段階になると工場の安全責任者だけでは手におえない状況だ。経営トップが現場に乗り込み陣頭で指揮をとらないと安全の立て直しは難しい。絶体絶命のピンチに経営トップが動かなければ、高炉爆発も想定内に見えてくる。トップよ急げ。

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民主の綱領作り

「綱領もないくせに」と馬鹿にされ続けてきた民主党が綱領作りを再開したとのこと。止めた方が良い。思惑バラバラの寄せ集め集団に合意のいく綱領など出来るはずがない、時間の無駄だ。そもそも綱領とは「政党等の団体がその基本的立場・理念・活動方針・政策などを要約した文書」で政党の旗印そのもの。ところが既存政党の旗印は曖昧だ。自民党は「日本らしい日本の確立」、公明党は「人間主義による人類の幸福追求」、みんなの党は「小さな政府と日米同盟基軸」。言葉の遊びで内容はカラッポ、何をどうしたいのか判別不明、如何様な政策作りも可能だ。現政党の綱領とは、実態としての中身はなく謂わば旗とか家紋のようなものらしい。旗さえあればその元に団結し易いと言う程度の効果しかなく政策の根源とはなっていない。それでも民主党が綱領を作りたいと言うのならば数年後の完成を目指した方が良い。その頃は政界再編により、綱領の作り易い民主党になっているかもしれないし、民主党が消滅しているかもしれないから。

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大学の秋入学

世界の大学ランキングで権威のある英教育専門誌Times Higher Educationの発表によると、カリフォルニア工科大学が1位に躍り出たが東京大学は30位に沈んだ。東大は国際性重視の観点から秋入学への移行を検討している。優秀な外国人を獲得しレベルを上げるとともに日本人学生に刺激を与えるのが狙いだろう。果たして秋入学がレベルアップの切り札になるのだろうか。秋入学により留学生の交換がし易くなるメリットはあるが、デメリットが多い。春の入試から秋の入学までのギャップターム、企業の採用や公的資格試験の実施時期、初等中等教育についての国の方針不在等。有名大学が社会の変化を先導していく意義は認めるが、労多くして功少なしのような気がする。東大を世界のトップレベルに引き上げるには、入学の選考方法の改革と社会に役に立つ最先端の研究の充実化が必須であり、決して秋入学ではない。秋入学に移行出来たとしても研究内容に魅力がなければ優秀な外国人は来るはずがない。浜田東大学長は秋入学などの小手先に走らず、まずは本質的な魅力的な研究体制作りに取り組むべきだと思う。同時に入学の選考方法の改革も待ったなしだ。このまま行くと50位陥落が現実化しそうな気配だ。

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座礁事故時の船長

イタリアの豪華客船コスタ・コンコルディアの座礁事故が連日報道され、スケッティーノ船長が非難の的になっている。自分個人の都合で航路を逸脱させて座礁の原因を作ったこと、船長でありながら誰よりも早く船を離れたこと、事故発生後すぐに救援を頼まなかったこと、船に戻れと言われても戻らなかったこと、遠く離れたところから避難の指揮をとっていると言い訳していること等々。船長の信頼度も分からず選択も出来ずに、ダメ船長の船に乗ってしまった乗客こそ悲劇だ。船長を政治家、乗客を国民に読み替えると、現在の日本の状況とそっくりに見える。特に自民の谷垣は、宛らスケッティーノ船長だ。野党に身を置きながら野党らしい攻撃的な対案すら示せずリーダーとしての資質に欠ける。人間の能力は普段は分かりにくいが、いざという時に真価が問われることになる。リーダーとしての真価を評価できる事前審査の方法はないのだろうか。

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グルメな旅行

大震災や眼の手術で旅行のキャンセルが続いていたが、久し振りに伊豆旅行をしてきた。熱海ではMOA美術館で尾形光琳「紅白梅図屏風」を鑑賞し、レプリカではあったが金箔銀箔のテレビ放送が脳裏に重なり感動した。昼食は初めて食べた鯵のまご茶漬け、いうことなし。宿泊先の伊東の温泉露天風呂は温泉に入りながら相模湾を一望出来、極楽であった。お蔭で肌もスベスベになった。今日は下田の爪木崎の自生水仙を見に行ったが強風のため30分で後にした。昼食は下田駅に戻り「いし塚」の鴨汁そばで舌鼓。そばも美味しかったが、鴨汁は美味かった。最後の〆でそば湯で割った鴨汁は絶品で鴨のエキスをとことん使いこなしているのが分かった。日程の都合で残念ながら熱海の綱元丸福の豆鯵のひものが買えなかったが、下田で豆鯵のひものとニューサマーケーキをゲット。自宅に帰り焼酎のお湯割りとともに堪能。グルメな旅行であった。満足。

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不安との付き合い方

NHKの「ためしてガッテン」で不安病の原因と撃退法を放送していた。人が不安の渦に巻き込まれていってしまうのは、不安を無理に抑えつけようとしたり、目を背けようとするから。不安を過大視させないためには背内側前頭前野を鍛えるのが良く、座禅や瞑想が鍛えるのに効果的らしい。不安から抜け出すための脳のエクササイズとして「小川に流れる葉っぱ情景を思い浮かべ、不安と思っていることをその葉っぱに乗せて流してしまう」と不安が縮小するとのこと。実際にやってみた。さて自分の不安は、と考えてみたが殆んどない。満員電車に乗ると脳貧血を起こしそうになる不安があるので試してみたが、それ以外の不安は見つからなかった。同様にカミサンもやっていたが、不安は見つからなかったとのこと。不安のない能天気な夫婦で、良かったのか悪かったのか若干不安になった。

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初めての茶道

茶道の新年会である初釜に招かれ、生まれて初めてお茶を体験した。義母は長年茶道を修行しており、自宅の茶室ということもあり亭主となった。後のお二方も超ベテランであったが、自分は経験もないのに男という理由で正客にさせられた。座る位置の決め方、扇子の置き方、懐紙の使い方、主菓子の取り方、楊枝の使い方、立ち方、茶碗の取り方、お茶のいただき方、茶碗の鑑賞の仕方、返し方等々全てに超ベテランの方にご指導をいただき、なんとか初体験を終えた。まさに初釜ならではの体験であった。滅多にしない正座のため足のしびれには参ったが、あまり堅苦しくもなく背筋が伸び一種の清々しさを感じた。初釜の前に87歳の義母が「新しい経験をすると寿命が延びるわよ」と言っていたが、終わった後にその言葉が木霊のように心に戻ってきた。お茶には覚せい作用がある。

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不確定性原理

不確定性原理は1927年にハイゼンベルクにより提唱された現代物理の基本原理であるが、その常識が覆された。小澤名古屋大学大学院教授が2003年にその理論を発表し、今年長谷川ウィーン工科大准教授らが実証実験に成功した。これにより測定精度の限界が打破され、ナノサイエンスの新しい測定技術や、量子通信・量子暗号の開発、重力波の検出など幅広い分野への応用が期待できるという。詳しい内容は理解出来ないが、常識を打ち破るというチャレンジ精神が素晴らしい。日本の科学者畏るべし。

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日本政治の昨今

野田第二次内閣が発足した。山岡、一川、蓮舫、平岡を外したのは当然として、更に小宮山、玄葉、古川を外せばもっと良かった。新たに加わった小川、田中には大疑問。特に田中は議員歴は長いが名を残した政治実績はなく「うちのお父さん」という肩書しかない。果たして問題を抱える防衛大臣など務まるのだろうか。民主は消費増税で二分され問題があるが、それよりひどいのが自民公明だ。特に自民は民主との協議も拒否し政治的サボタージュ状態だ。谷垣総裁石原幹事長が存続する限り、たとえ解散総選挙になったとしても自民に浮かぶ瀬はない。何も決められない政治家たちの中から頭一つ抜け出し決意を実行しようとする者が勝利を勝ち取ることになるだろう。決意を実行しようとする者は「政治生命などは単なる幻想に過ぎない」ことを知っているはずだ。

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JAXAの続き

政府の宇宙開発戦略本部は安全保障分野の強化のため、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の「平和目的に限る」規定を削除し「安全保障の利用」まで拡げる改正をすべきと提言をまとめた。改正されるとJAXAが偵察衛星や早期警戒衛星の開発などにも関わることが可能になる。一部にJAXAの軍事利用化に反対する声もあるが、宇宙技術の防衛利用化は必要なものであり、JAXAとは別に組織を作るのは極めて非効率なので正論と思う。JAXAとしても、いつまでも聖人君子的に平和の夢を追い続けて行く訳にはいくまい。但し問題はある。JAXA職員の端末がトロイの木馬とキーロガーに感染し情報が外部に漏えいした。職員への周知や注意喚起の対策だけでは心もとない。軍事利用化の前に安眠から覚醒したセキュリティー強化が必要だ。

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水循環変動観測衛星「しずく」

昔学生時代に「マイクロ波分光による分子構造の解析」を研究していたのでJAXAの記事が目に留まった。マイクロ波は応用分野が広く、携帯電話、テレビ放送、電子レンジ、無線LAN、通信衛星等々に使われ時代の花形だ。宇宙航空研究開発機構(JAXA)が公開した2012年度に打ち上げる水循環変動観測衛星「しずく」の主役は高性能マイクロ波放射計。この衛星のミッションは、地球規模での気候変動、水循環メカニズムを解明するシステムを構築し、そのデータを気候変動の研究や気象予測、漁業などに利用して有効性を実証すること。地表や海面、大気などから自然に放射されるマイクロ波の強度は極めて弱く波長も異なるが、それを地上700kmの距離から高性能マイクロ波放射計が計測する。海面水温を0.5度の精度で測れるという。海面水温からは魚が集まる場所が分かり、土壌の水分量などは農業に役立つと期待されている。今日の内閣改造で蓮舫が外れたのでJAXAは心置きなく仕事が出来るだろう。成果を期待したい。

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コダックの凋落

世界で初めてカラーフィルムを発売したりデジタルカメラを開発したのがイーストマンコダックだ。映画のイーストマンカラーには馴染みが深い。そのコダックが経営不振に陥り、株価1ドル割れが続きニューヨーク証券取引所から警告を受けた。デジタル化により写真フィルムが衰退することは10年以上前から分かっていた周知の事実なのに対応が遅れたためだ。トップランナーの自負と傲慢、成功体験による改革の遅れ、製造の海外シフト等にも原因があるだろう。同じ状況下にありながら富士フィルムは写真フィルムから総合ヘルスケア企業にうまく転身している。コダックと富士フィルムの決定的な違いは、自社の技術やノウハウの蓄積こそ宝と思う社風の有無にあるような気がする。世界のどの企業でも「わが社の強み」を見極め育てる力こそ成長の源に違いない。

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ギッチョの魚

自分は左利きなのでギッチョの話には敏感だ。魚にも右利き・左利きがあるらしい。日経によると、名古屋大の研究チームがアフリカのタンガニーカ湖に生息する「ペリソダス・ミクロレピス」の捕食行動を撮影・分析に成功した。この魚は他の魚の側面の鱗を食べる習性があり口が左右どちらかに曲がっている。左向き口の魚は獲物が左側にいた方が右側よりも捕食の成功率が3倍高い運動能力を発揮したらしい。この魚は比較的単純な脳を持っているため研究モデルとして適しており、人間の利き手と脳構造の関係解明への応用が期待出来そうとのこと。ギッチョなのに右手で始めてしまったテニスでは、ゲームで負ける度にギッチョで始めておけばよかったと後悔することは度々ある。今からギッチョに直しても現状のレベルには到達しまい。名大の利き手と脳構造の解明研究が終わった後に、ギッチョでも右手を自在にコントロールしうる仕組みの解明に期待したい。

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国家戦略会議

小泉時代の経済財政諮問会議をパクって民主が作った国家戦略会議も機能していない。マクロ経済の司令塔となるべく、税財政の骨格や経済運営の基本方針等の国家の内外にわたる重要な政策を統括し、新時代の中長期的な国家ビジョンの構想作りが目的だった。しかし実態は、社会保障と税の一体改革や原子力やTPPなどの重要政策の決定権もなく法的位置づけもない。重要政策抜きの国家戦略などあり得ない。古川経済財政・国家戦略相は早急に国家戦略会議の店じまいをする必要がある。無駄な会議を一つでも減らすことが古川の国家戦略への貢献になるはずだ。古川は決して竹中にはなれない。口先だけでは人は動かないことを肝に銘ずるべきだ。

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総合科学技術会議

国の科学技術政策の司令塔である総合科学技術会議が機能不全に陥っている。有識者議員3人の任期切れ後任人事の国会同意が得られなかったため本会議が開けなくなったしまったためだ。これといった極め付きの経済政策を打てない状況の中で、日本の科学技術政策の方向性を決めることは極めて重要だ。この方向性次第で明日の日本の経済が決まると言っても過言ではない。日本の政治家は口では言うが経済の重要性を全く理解していない唐変木だ。日本は民間の弛まぬ努力により優れた技術力を有しているが、出来そこないの政治家達は何の努力もなしに技術が生まれると思っているのだろう。特に民主党の科学技術軽視は甚だしい。口先だけの古川科学技術担当相の責任は重い。恰好をつけて総合科学技術会議を改組する前に、総合科学技術会議を軌道に乗せる努力が必要だ。

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原発の寿命40年制度

細野原発事故担当相が原子炉に関する関連法改正案の概要を発表した。原発の寿命は今までは事業者の判断に任されていたが、初めて寿命を法律で「40年で原則廃炉」と定めることになる。国内の原発54基のうち、30年を超えたものは19基ある。「40年廃炉」が実現し新規建設がなければ、原発は確実に減り続け最終的にはすべて廃炉になる。ドイツの「2022年末までに全て廃炉」に較べれば流暢ではあるが一歩前進だ。更に古い原発にも過酷事故対策を義務つける「バックフィット制度」を導入するとのこと。通常法律は成立以前のものには遡及しないので、この制度が導入されないと今在る原発には最新の安全技術を付け加える義務がなくなり、旧態依然の不安全な原発が稼働してしまうことになる。40年超の運転も認める例外規定などの抜け穴もあるが、今回の「40年で原則廃炉」と「バックフィット制度導入」は細野の成果と言ってよいだろう。

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食べログのランク操作

食べログのランキング不正操作が問題になっている。飲食店から報酬をもらい良い口コミをしてランクをあげる業者が1年間で39社あり、この問題発覚で親会社のカカクコムの株価が6%下がり法的措置を検討中とのこと。この手の業者は良いとは言えないが、果たしてこれほど騒ぐほど悪いのだろうか。確かに客の入らぬ飲食店のランクが上がれば一時的には来客が増えるだろう。問題はその後だ。元々不味くて接客態度の悪い飲食店であれば、すぐに客足は途絶え悪い評判だけが残り、寧ろ閉店に追い込まれる恐れがある。一方無名ではあるが美味しくて雰囲気の良い飲食店はこれを契機に繁盛店に脱皮する可能性もある。飲食店のランクが上でも自浄作用があり淘汰されるべきものは淘汰されてしまうので、利用者には殆んど実害はないはずだ。不正操作により食べログの信頼性が落ちてガッカリと嘆く利用者もいるそうだが、元々口コミは余り役に立たない。食べログは信用するものではなく参考にするものだ。評価とは自分の経験と感性で点数をつけるべきものだと思う。この問題で消費者庁が調査を始めたとのこと。消費者にとって重要なえびす酒家ユッケ中毒事件や放射能汚染食料問題や茶のしずく石鹸アレルギー問題で何もしなかった消費者庁が、この食べログ問題で機敏に動き出したことに違和感を覚える。本当に難しい問題には手を出さず、どうでもいいような問題にはすぐ手を出す消費者庁の在り方について激辛な口コミをすべきだと思う。

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政官民の三つ巴力学

政・官・民の関係は、政は民に弱く官は政に弱く民は官に弱い三つ巴の状態にある。理想的には、目利きのある国民が真面な政治家を選び、政治家は有能な官僚を使って住みよい世の中に改革し国民は恩恵を受ける。しかし現実はメジャーの浮動票が知名度優先の人気投票で素人政治家を選び、質の悪い政治家は数の力にしか役に立たず官僚のやりたい放題になりシワ寄せが国民に来ている。閉そく状態の政治を活性化させるには、政官民の力関係を更に強くするか、反対方向の力を強くする必要がある。小沢元代表が大震災・原発事故復旧復興の遅さに対し「福島県全県民が上京して霞が関を取り巻くくらいの運動をしないと政治の変革を求める運動に繋がらない」と言っている。国民が強力な政治運動をしないと政治家は動きませんよ、と言っているのだ。小沢の指摘は正しいとは思うが、主要政治家である小沢が言う言葉ではない。かつて田中角栄は全国民を引っ張っていくリーダーシップを発揮した。まさに政官民の反対方向の力を強くして事を成し遂げた。小沢は決して角栄にはなれない、素質がない。残念ながら今の日本には強力なリーダーシップを発揮出来る政治家はいない。従って国民は有能な政治家の出現などを期待してはいけない。国民一人ひとりが政治を動かす意識と努力が必要だ。これで進むしかない。

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放射性物質汚染土壌の保管

1日に施行された放射性物質汚染対処特措法に基づき、原発事故による放射性物質の除染のため環境省福島環境再生事務所が発足した。1兆円以上の国家予算がつぎ込まれる前代未聞の除染ではあるが課題は山積。除染方法やどれほどの効果が見込めるのかも分からないが、最大の問題は汚染土壌の保管だ。除去物を一時的に置く仮置き場にしても福島県の大半の自治体でいまだ決まっていないし、難題が中間貯蔵施設の設置だ。東京ドーム22杯分という収容量で、最長30年間保管する巨大施設になる。国は高濃度汚染地区内に中間貯蔵施設を建設する方針だが、地元の双葉町は聖なる土地をこれ以上汚すなと反対している。双葉町の心情はよく分かるが放射性物質を今以上に拡散させる訳にはいかないので、高濃度汚染地区内に設置せざるを得ないだろう。国は福島原発周辺の土地を買い取り、県市町村には属さない永久的な国有地とし、そこに中間貯蔵施設と最終処分場を建設し未来永劫国が管理することにすると良い。除染は国の責務だ。全てを国自身が行うよう法改正が必要だと思う。

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STOPソーシャルゲーム

日経新聞の産業景気予測「主要30業種の動き1~3月」によると、晴れ業種はゼロ、薄日はスマホの通信、ネットサービスとゲームのアミューズメントの3つだけ。好転傾向にあるのが、自動車、百貨店、外食の3つ。後の24は曇り、小雨、雨ばかりの悲惨な状況だ。世界的な不況下にあり日本も影響を受けて不況の真っただ中にいることは薄々理解は出来る。しかしこの不況を何らかの手段で打ち破らなくてはいけない。ところが我が身大事の政界からも自社にやっきの経済界からもお気楽評論家からも常識はずれの学者からも一向に景気浮上策は聞こえてこない。全く不思議な世界だ。つらつら思うに日本の不況の大元は、暗示にかかり催眠状態にある国民だ。催眠術者は携帯電話を含めたスマホ絡みに間違いないだろう。スマホが健闘しているからまだましだ、という見方もあるかもしれないが自分はそうは思わない。作る側のスマホは元気が出るかもしれないが、使う側のソーシャルゲームは生産性ゼロ。この使う側のスマホが本来本業の経済に寄与すべき力を削いでいると思う。ソーシャルゲームを慎めば日本再生が見えて来るような気がする。

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我家の春一番

我家に春一番が吹き荒れ過ぎ去っていった。毎年正月は一族全員集合が恒例になっており、今年も全員集まった。何と言っても主人公は孫たちだ。去年までは買い物の時に貰った小さな手提げ袋で買い物遊びをやっていた。しかし今年は手提げ袋に見向きもしない。原因はiPad。年末に買ったiPadにフリーアプリの「うじゃうじゃぶーぶー、さわって生まれる動くお絵かき、カラフル風船、ピアノ」を仕込んでおいた。狙いは大当たり。最初は小学校入学前の孫たち3人が奪い合う春一番状態だったが、そのうちルールができてあまり争うことなく遊んでいた。一番驚いたことは孫たちの順応性。1分もしないうちにiPadの操作を覚え楽しんでいた。今は全員帰って静寂を取り戻したが、若い人の早い吸収力に感心。子供たちに環境さえ上手く整備してあげれば日本の未来は明るくなるはずだと実感した正月であった。

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オリンピック賭博

アマチュア競技の象徴であったオリンピックも、テニス、バスケ、サッカー、野球と次々とプロ選手の参加が解禁されている。今年はロンドン開催だが新たな問題があるそうだ。英国の五輪担当相はロンドン五輪で賭博の犯罪組織が選手を買収して試合結果を操作するなどの不正行為を防ぐため、専門の情報機関を設置することを明らかにした。ロンドン五輪では違法賭博がドーピングを上回る最大の懸念材料になると見ているらしい。オリンピックの商業化も極まれりだ。今更アマチュア競技には戻れまい。いっそのこと更にショービジネス化しメダルではなく賞金を、賭けも導入して華々しくスポーツのお祭りをやるのも選択肢の一つだ。要は世界中の人々の絆が深まればよい。少なくとも世界平和に貢献するはずだ。

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年の初め

大晦日は家で過ごすことにしている。NHKの紅白とか格闘技とか色々あるが、東急ジルベスターコンサートが圧巻だった。今回のテーマは「光」。音楽などほとんど分からないが今年のボレロはとても良かった。長い演奏を時間ピッタリに終わらせるのは至難の業だが見事に3秒前に演奏を終えた。静寂の3秒後に紙吹雪の新年を迎えた。今年初めての曲はヨハン・シュトラウスの「春の声」新しい年を迎えたと実感した。何と言っても、その3秒の合間が良かった。とんでもなかった2011年が継続せずに、新しい年を迎えると言うメッセージに思えた。きっと今年は良い事が起こりそうな気配がする。いや起こるようにしなくてはならない。人は願うことで思いは実現するはずだ。願う思いの強さが世の中を変えると確信し、この一年を歩き始めることにしようと思う。信じて進みたい。

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