長嶋茂雄:財団設立の謎

「長嶋茂雄一般財団法人」が昨年5月に設立された。長嶋本人は、2022年に自宅で転倒した際に脳出血を起こし、救急車で搬送され、それ以来入院生活をしている。とは言っても、時々イベントに顔を出しているから、病状が深刻というわけではなさそうだ。リハビリもあるから、自宅よりも病院の方が暮らし易いのだろう。「長嶋茂雄一般財団法人」の登記簿には、所在地は大田区田園調布の自宅、設立の目的は「野球を主体に広くスポーツ全般への競技の普及、振興」とあり、そのために、競技力向上や、健康増進を図ることなどを目的とした事業を行うと記されている。でも、ミスターの名を冠した野球イベントなどを開催する事業を行なった形跡は無い。長嶋は、金銭はもちろんトロフィーなど価値あるものをたくさん保有している。それを財団に拠出することで、自身の財産を有効に管理、活用し、将来にわたって散逸を防ぐことが目的なのだろう。また、相続税対策にもなる。そう言えば、かつて一茂が父の記念品を勝手に売却しまくったとのニュースがあった。恐らく、財団の設立は、一茂からのプロテクトと、一茂を除く3人の子どものための相続税対策なのだろう。若い頃は野球のことしか頭に無かった長嶋も、野球以外のことを考えなければならなくなってしまったのだろう。