でんき予報の効果は

東京電力は7月1日から9月30日まで、電力使用状況と最大供給量を「でんき予報」として公開し節電を呼びかけるとのこと。あたかも節電意識を高めそうに見える見エル化であるが、実際は本来見えるものを見えなくさせる見エル化と見える。電力使用量は実績ベースと思われるが、最大供給量は日毎に変化する。ここに東電のまやかしがある。最大供給量とは、東電の最大供給可能量ではない。前日実績から予測した当日使用量を満たす最少供給量のことをいう。東電の最大供給量とは、2009年度末実績の7769万キロワットから福島原発分900万キロワットを引いた6869万キロワットであり、最大供給可能量はこれから定期点検等により停止中の能力を引き、隠し電力である揚水発電を加えたものだ。実際の最大供給可能量は東電しか知らないのが実態だ。東電関係者は「公開している『本日のピーク時供給力』は、東電が決めた目安に過ぎず、本来の供給力とは関係ない。節電意識を促すために恣意的に下げていると指摘されても仕方がない」と内情を明かしているらしい。実情を知ると「でんき予報」は節電効果よりも浪電効果に働くかもしれない。