ブルーシート

テレビが地震で大規模な土砂崩れが起きた南阿蘇村の捜索現場を中継している。土砂に飲み込まれ跡形も無くなってしまった住居付近を数多くの自衛隊員たちが、土を掘り起こしたり、棒を突き刺したりして捜索している。隊員たちが一か所に集まり始めた。どうやら土砂の中から犠牲者の1人を見つけたようだ。現場の周りを多くの隊員たちがブルーシートで隠し、救出が行われている。直接救出に携わる隊員は数名だが、ブルーシートで隠す役割の隊員は一桁多い数十名。こういうシーンは殺人現場や犯人護送の時にもよく見受けるニュースの場面だ。昔は無かったように思うが、何時の頃からかブルーシートで隠すことが定着した。事件が起きると、まず現場をブルーシートで隠す作業から始まり、その後本来真っ先に必要な現場作業が行われることになる。何か変だ。何故真っ先にブルーシートなのだろう。ブルーシートの目的は外部からの遮断。外部とはマスコミだ。所構わず取材するマスコミの無節制な姿勢への防御がブルーシートなのだ。ブルーシート張り作業は、現場の作業効率を落とすだけでなく、余計で邪魔な作業だ。言い換えれば、無節操なマスコミ取材が現場での解決速度を遅らしているとも言える。マスコミは何が何でも伝えれば良いというものではない。そろそろマスコミも節操を弁えたらどうかと思う。当局側も報道規制だけではなく、取材規制を発動出来るように検討すべきではないかと思うのだが。